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「民主の盾」日台米三者協力メカニズム構想・第1回政経シミュレーション

2026年8月8日~9日

日本戦略研究フォーラムは、これまで「台湾海峡危機政策シミュレーション」と題する政策シミュレーションを継続して実施してきた。2023年の第3回からは台湾側の代表者も参加し、2024年には福和会が共催団体として加わり、規模を拡大して開催された。福和会が代表団を率いて参加したほか、立法委員の陳冠廷氏、郭國文氏もオブザーバーとして招かれた。

2026年、福和会は共同主催団体となり、日本戦略研究フォーラムとともに、台湾で初めてとなる「『民主の盾』日台米三者協力メカニズム構想・第1回政経シミュレーション」を企画・開催した。

第一列島線が世界的な戦略上の要衝となり、台湾と米国、日本との戦略的協力がますます緊密化していることに加え、頼清徳総統が「全社会防衛強靱性」の強化を積極的に推進している中、今回の政経シミュレーションは民間主催ではあるものの、極めて大きな意義を有するものとなった。

シミュレーション前日の8月7日、福和会、日本戦略研究フォーラムおよび日本の国会議員訪問団は、まず頼清徳総統を表敬訪問した。

訪問団には、有村治子参議院議員、小野寺五典衆議院議員、山下貴司衆議院議員、大塚拓衆議院議員、鹿嶋祐介衆議院議員のほか、日本戦略研究フォーラム副会長の島田和久氏、同フォーラム事務局長の長野禮子氏、さらに複数の自衛隊元高級幹部が参加した。

福和会からは、名誉理事長で総統府国策顧問を務める林逸民氏が一行を率い、林佳龍外交部長および「台湾日本関係協会」の洪英傑秘書長が同行して総統府を訪問した。会談には潘孟安総統府秘書長、呉釗燮国家安全会議秘書長も同席した。

小野寺五典議員は、東アジア地域の平和を確保するためには、日本、台湾、米国が緊密に協力し、起こり得る不測の事態に常に万全の備えをしておく必要があると指摘した。

また、日本戦略研究フォーラムはこれまでさまざまなシミュレーションを実施してきたが、今回、福和会との共同主催により、初めて台湾でシミュレーションを実施することになったと説明した。そのうえで、こうした訓練と準備を積み重ねることが、地域の平和を維持するための重要な抑止力になるとの認識を示した。

訪問団はその後、外交部を訪問し、林佳龍外交部長と面会した。

林部長は、熊本地震の発生後、外交部が直ちに義援金専用口座を開設し、これまでに1万5,000件を超える寄付が寄せられ、TSMCなど企業からの寄付を除いても、義援金はすでに2億台湾元を超えていると説明した。これは台湾の日本に対する深い友情を十分に示すものであると述べた。

小野寺五典議員は、熊本地震に際して台湾から寄せられた支援と配慮に感謝を示すとともに、日本戦略研究フォーラムが長年にわたり政策シミュレーションを実施してきたことを改めて説明した。

また、今回は初めて台湾において「福和会」と共同で、日台米の関係者を招き、緊急事態への対応方法について検討・分析し、相互の経験交流を深めることが目的であると述べた。

8月8日 政経シミュレーション

8月8日、「『民主の盾』日台米三者協力メカニズム構想・第1回政経シミュレーション」が実施された。

日本側からは、以下の国会議員8名が参加した。

• 衆議院議員 小野寺五典

• 参議院議員 有村治子

• 衆議院議員 長島昭久

• 衆議院議員 鈴木馨祐

• 衆議院議員 山下貴司

• 衆議院議員 大塚拓

• 衆議院議員 神田潤一

• 衆議院議員 鹿嶋祐介

また、自衛隊の元高級幹部3名が参加した。

• 第34代陸上幕僚長 岩田清文

• 第32代海上幕僚長 武居智久

• 第35代陸上幕僚長 岡部俊哉

このほか、日本戦略研究フォーラム副会長の島田和久氏、事務局長の長野禮子氏、産経新聞編集委員の田北真樹子氏らを含め、日本側から計19名が参加した。

台湾側からは、鍾佳濱、郭國文、李坤城、陳培瑜の各立法委員、総統府「全社会防衛強靱性委員会」委員の劉玉皙氏のほか、国家安全会議諮詢委員、元部長・次長、各種戦略物資に関係する国営企業の董事長、研究者、黒熊学院の代表者などが参加した。

さらに、福和会の陳彥升理事長、顧問の余宗基将軍、李明峻教授らを含め、台湾側から計30名がシミュレーションに参加した。このほか、各界から計24名のオブザーバーが参加した。

米国側からは、以下の4名が参加した。

• 日本戦略研究フォーラム顧問 ロバート・D・エルドリッヂ博士(Dr. Robert D. Eldridge)

• 元米海軍第7艦隊司令官 マーク・モンゴメリー提督(Admiral Mark Montgomery)

• 元米国在台協会台北事務所長 ウィリアム・A・スタントン博士(Dr. William Anthony Stanton)

• 米国ユダヤ政策センター上級研究員 ガーマンテス・ライラリ氏(Mr. Guermantes Lailari)

終日にわたって行われた政経シミュレーションでは、活発な議論が交わされ、第一列島線をめぐる各分野での協力について、参加者の間でさまざまな新たな考えが生まれる機会となった。

8月9日 総括報告・記者会見

8月9日は、まずシミュレーションの総括報告が行われ、その後、記者会見が開催された。

会見でモンゴメリー提督は、安全な航行を維持する能力が極めて重要であると強調した。これには商船の誘導や救援活動などが含まれ、各国間の相互運用性について事前に計画しておく必要があると述べた。この点は、シミュレーションにおいても活発に議論されたテーマの一つとなった。

また、モンゴメリー提督は、頼清徳総統およびその行政チームによる社会全体の強靱性構築に向けた取り組みを高く評価した。一方で、台湾の社会的強靱性が直面する課題はすでに国内だけの問題にとどまらず、パートナーである米国や日本と緊密に協力する必要があるとの見解を示した。

長島昭久衆議院議員は、今回の政策シミュレーションについて、台湾と日本の国会議員による政策交流の場としての役割を果たし、日台間に正式な外交関係がないことによる不足を補うものになったと評価した。

また、台湾の社会防衛強靱性に関する取り組みについて、情報戦への対応など、日本が学ぶべき点が多くあると述べた。一方、日本はエネルギー備蓄やサプライチェーンの多元化などの面で進んでいる部分があり、互いの状況を理解し、学び合い、情報を交換することが非常に重要であると指摘した。そのうえで、このような政策シミュレーションを今後も継続して実施する必要があるとの考えを示した。

神田潤一衆議院議員は、今回のシミュレーションを通じて、さまざまな課題が徐々に明らかになったと述べた。また、鹿嶋祐介衆議院議員も、今回のシミュレーションによって、台湾、米国、日本の間における情報共有の重要性が改めて浮き彫りになったと述べた。

陳培瑜立法委員は、台湾が全社会防衛強靱性の強化に向けて積極的に準備を進めていることを国際社会に伝えたいと述べた。

その準備は、各種物資、輸送、医療、認知戦、人道支援など幅広い分野を対象としており、台湾政府としては、台湾の人々が国際社会との意思疎通や交流を維持できるよう導くと同時に、台湾自身の能力を最大限に高めていきたいとの考えを示した。

福和会の陳彥升理事長は、次のように述べた。

「3か国から参加した仲間たちは皆、状況が許す限り、緊密に協力し、互いに支援し、助け合っていく意思を示しました。今後想定されるさまざまな状況においても、私たちが協力することで問題を解決していくことができます。これこそが、今回の最も重要な成果です。」

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国際交流

「民主の盾:第一列島線における全社会防衛強靱性協力」フォーラム

2026年4月11日

福和会は4月11日、台北のリージェント台北において、「民主の盾:第一列島線における全社会防衛強靱性協力国際フォーラム」を開催した。

本フォーラムには、米国、日本、韓国、フィリピンなどから国防・戦略分野の専門家を招いた。主な参加者には、チャールズ・A・フリン元米太平洋陸軍司令官(Charles A. Flynn)、岩崎茂元統合幕僚長、任浩永元韓米連合軍司令部副司令官、レオ・デフ・ギニド元フィリピン陸軍副司令官らが名を連ねた。

フォーラムでは、中国による軍事的圧力、グレーゾーンでの威圧、認知戦などに直面する中、第一列島線の各国がいかに政府、産業界、民間の力を結集し、全社会的な防衛強靱性を構築していくかについて議論が行われた。

林佳龍外交部長は開会挨拶において、第一列島線を「単一の戦域」として捉えるべきであるとの考えを示した。台湾海峡、東シナ海、南シナ海、さらにはバシー海峡に至るまで、権威主義勢力の拡張が相互に連動する戦略空間となっており、各国が個別に防衛するのではなく、集団的な協力へと進み、共通の状況認識、早期警戒、展開能力を備えた防衛体制を構築する必要があると指摘した。

また林部長は、無人システムが非対称戦略の中核を担うと強調した。沿岸監視、災害対応、離島への物流などを含む低空域の管理を国家の強靱性強化に組み込み、台湾をインド太平洋地域における無人システムのハブ、民主主義陣営のサプライチェーンにおける重要拠点、さらには国際的な訓練プラットフォームとして発展させていく構想を示した。

さらに林部長は、「民主の盾」とは静的な高い壁ではなく、前方展開、無人システム、そして中国に依存しないサプライチェーンによって支えられる動的なネットワークであると述べた。そのうえで、第一列島線を単なる「最前線」から、安定・協力・自由を支える「連帯の線」へと転換していくことへの期待を示した。これは、頼清徳総統が掲げる「平和の四本柱」における国防強靱性および経済安全保障の方針とも呼応するものである。

福和会の林逸民名誉理事長は、第一列島線を構成する各国の役割について、日本は防衛面でのリーダーシップとイノベーション、韓国は産業力、台湾は民主主義の価値と半導体産業における中核的役割、フィリピンは地理的・海洋上の優位性をそれぞれ提供できると総括した。これら4者が緊密に連携することによってこそ、緊張が高まる国際情勢に対応できるとの考えを示した。

全社会防衛強靱性をめぐる協力

本フォーラムでは、全社会防衛強靱性に関する協力が主要テーマとして取り上げられた。

福和会の陳彥升理事長は冒頭発言で、ロシア・ウクライナ戦争から得られた教訓として、無人機を活用した戦闘が重要な要素となっていることを指摘した。そのうえで、台湾は既存の技術を有事の状況にも応用できるようにするとともに、パートナーとのイノベーション分野における交流を一層強化する必要があると述べた。

元米太平洋陸軍司令官のフリン氏はインタビューにおいて、現在の国際情勢は、悪意ある政権が存在し、それらを宥和することはできないことを示しているとの認識を示した。

また、勝利を確保する責任は政府と国民の双方にあり、台湾の一人ひとりが自らの防衛に対する責任について考えるべきだとしたうえで、「何の準備もしていないより、準備しておく方がよい」と述べた。

フリン氏は、台湾が全社会的な防衛能力の向上に取り組むことは、戦争の抑止につながるとの見方を示した。また、共同演習に関する制約を乗り越えるため、より革新的な方法を採用することを提案した。具体的には、パートナー国の関係者を台湾に招いて訓練を実施することや、台湾の部隊を他国に派遣して活動を行うことなどを挙げ、協力関係の効果を最大限に発揮する必要性を指摘した。

さらにフリン氏は、米国による台湾への武器売却は長年にわたる関係に基づくものであり、中国がこれに介入することはできないとの認識を示した。

フォーラムの成果

今回のフォーラムは、第一列島線に位置するパートナー国のシンクタンクや専門家の知見を結集しただけでなく、非公開会合を通じて議論を戦略的・国際的な視点へと発展させ、台湾が民主主義陣営との連携を主体的に進めていく姿勢を示す機会となった。

「単一の戦域」という構想から、無人システムの展開、サプライチェーンの強靱性に至るまで、各分野において平時からのガバナンスと協力の必要性が示された。

権威主義的な脅威に直面する中、継続的なイノベーションと相互信頼の積み重ねによって、防御にとどまらない主体的な対応能力を構築し、地域の平和と自由を守っていくことの重要性が強調された。

福和会は今後もこのプラットフォームを継続し、さらなる国際的な連携・行動を推進することで、台湾が「民主の盾」を支える強固な柱となることを目指していく。

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